観光立国である沖縄において飲食店の衛生管理は死活問題と言えるでしょう。温暖な気候はゴキブリやネズミ、ハエなどの害虫・害獣の活動を活発にさせるため、本土以上に厳格な管理が求められてくるのです。特に厨房機器の裏側や排水溝周りは温かく湿気があり餌も豊富という害虫にとっての三ツ星ホテル状態になりがちです。一度でも客席にゴキブリが現れればSNSであっという間に拡散され店の評判は地に落ちてしまいます。沖縄の飲食店では業務用の強力なベイト剤を使用したり閉店後に燻煙剤を焚いたりする自主管理に加え月一回程度の専門業者による定期防除契約を結ぶのが一般的です。プロの業者は厨房の機器を動かして裏側まで薬剤を散布し侵入経路を特定してコーキングで塞ぐなどの徹底的な作業を行います。また最近では薬剤を空中散布せずジェル状の毒餌を目立たない場所に施工する「ベイト工法」が主流になっており営業時間を削ることなく安全に対策できるようになっています。さらにネズミ対策も重要になってきます。沖縄のネズミはクマネズミが主流で警戒心が強く運動能力も高いため、素人の捕獲は困難なのです。配線をかじられて火災の原因になったり食材を食い荒らされたりする被害を防ぐために防鼠工事も併せて行う必要があります。美味しい沖縄料理を提供するだけでなく、見えない部分での徹底した衛生管理こそが、お客様に安心と安全を届けるためのおもてなしであると言えるでしょう。